母の物語
母は北海道の浦河という所で生まれ育ちました。
裏に小さな畑のある家で
猫もいたけれど今と違って、鼠対策でただ、そこにいるだけの存在だったそうです。
高校を卒業して、しばらくは地元で働いていたようでしたが
上のお姉さんたちのように、東京行きを夢見るようになり
看護婦(当時)さんをしていたお姉さんと同居しながら、東京でトレーサーに。
けれど、何年かすると、口うるさいお姉さんとの同居生活に疲れてしまったようです。
そろそろ実家に戻ろうかと思っていると
降って湧いたように見合い話が。
仕事場でも、別の人からジリジリアプローチを受けていたそうです。
お見合いに行くと、つぎはぎのあたった服を着た、
どう見ても母の好みとはほど遠い6歳年上の男性が。
もちろん、すぐに断ろうと思ったそうです。
ところがつぎはぎ紳士は、思いのほか積極的。
仕事場のジリジリと近づいていた男性は、見合いをしたことを知って一挙に撤退。
母もお姉さんとはもう一緒に暮らしたくないし、
また田舎に帰るのもねーと24歳なので、安易に考えてしまいました。
そしてつぎはぎ紳士と結婚。
ちなみに結婚したとたん、つぎはぎ紳士の勤めていた会社は倒産。
なんだか、詐欺みたいな話ですね。
その後、どーなったのでしょうか?
そして、今、私がこれを書いているというわけです。
いろいろあったようですが、まあまあ幸せな結婚生活だったようですよ
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